「あの子が、次に行った時にまだいるかは分からない」
「もし家族が決まっていたら、それは縁がなかったということ。また探せばいい」
口ではそんな、物分かりの良い大人みたいなことを言っていたけど。
「お迎え準備」という名の外堀埋めが、ここから加速します。
寝る場所と「脱走」の予感
まずは寝床。
最終的には一階を自由に歩かせてあげたいけれど、最初は安心できる場所が必要だろうと考えて。
そこで、まずはケージを用意。
「ここなら安心して寝られるだろう」なんて、満足げに組み立てていた当時の自分を呼び出したい。
数週間後、そこから鮮やかに脱走するやんちゃな姿を、この時のYamaはまだ1ミリも想像していなかったわけですから・・・

「お下がり」で賢く揃える作戦
トイレや首輪、リードなどは、ありがたいことに使ってないものを知り合いから譲ってもらいました。
特にトイレは、ショップで使っているのと同タイプ。
「よし、これでおしっこ問題もクリアだな」と。
……甘い。
大型犬の子犬の排泄量と、その「こだわり」の強さを、完全に舐めていた。
この「トイレお下がり作戦」がどうなったかは、また悲劇(トイレ戦争編)として詳しく書きます。

消耗品は「質より量」
その他、少しずつ必要そうなものを買い足していきました。
- ペットシーツ(とにかく大量に使うと聞いていたので)
- 雑巾(何枚あっても足りない予感)
- タオル
- 侵入防止の柵
逆に、フードやおもちゃはあえて買いませんでした。
「お店で何を食べているか聞いてからにしよう」「好き嫌いがあるかもしれないし」と。
これ以上何かを買ったら、もう後戻りできないことが怖かっただけかもしれません。
犬はいないのに、家だけが「犬の城」に
まだ、リビングにMayaはいません。
なのに、気づけば家の中がどんどん「犬仕様」に書き換えられていく。
「ここに柵を置こう」
「ここにあるコードは噛まれたら危ないから片付けよう」
そんな風に、まだ見ぬ同居人の動線を想像しながら家を整える時間は、なんだかんだ言って最高に楽しかった気がします。
「まだ覚悟が決まったわけじゃない」なんて言い訳をしながら。
実際はもう、財布の紐も心の鍵も、全開だったんですけどね。
こうして一通り準備が整った頃、僕は自分にこう言い聞かせました。
「よし、もう一度だけ会いに行こう。それで決めるんだ」と。
……会いに行っていなかったら、もう一度最初から。でもいたら早めに迎えたい
そんなことを考えながら。

このあと実際に会いに行くまで、家を出るのに30分もかかった話は
家を出るまで30分悩んだ(再訪編)
に詳しく書いています。